近年では、円高の影響もあり、個人資産の海外流出が増加しています。
それ以前においても海外財産を保有する方はいたものの、
実際には税務当局に申告していないケースもあり、
これまでは、国外財産について情報の把握が難しいこと等の理由で、
所得税や相続税の課税漏れが多かったのが実情です。
そこで課税庁は、いわゆる軽課税国との租税条約の改定等により
情報交換を強化しました。
また、一定金額以上の海外送金がある場合には、金融機関から報告を受け、
その送金を受けている者または送金している者の国外財産の
把握に努めています。
さらに国外財産に関する課税漏れを解消するために創設されたのが、
この国外財産調書制度であり、これは、一定金額を超える国外財産を
保有する居住者に対して、保有する国外財産の状況を
報告させようとする制度です。
そのため、これまでのように国外財産を隠しておくことは、
実務上、非常に困難になったと言えます。
そこで、本講座の個人編では、
平成24年度税制改正で新たに創設された国外財産調書制度の概要の
理解及び、個人が保有する国外財産に係る所得税・相続税・贈与税の
課税関係の確認を行い、適切な税務申告と税務プランニングの機会に
していただくことを目的としています。
法人編では、
主に法人に関する国際税務の基礎知識として知っておくべき税制と、
間違えやすいポイントを解説し、中堅中小企業が適切な
税務申告・税務プランニングを行うための知識を習得することを
目的としています。
■国外財産に係る所得税 ・相続税・贈与税の
重要なポイントが分かる
■中堅中小企業が適切な税務申告・税務プランニングを
行うための知識を習得することができる
税理士 三浦 誠(みうら まこと)
1996年 明治大学政治経済学部卒業
2000年 勝島敏明税理士事務所
(現税理士法人トーマツ)入所
2002年 税理士登録
2008年 新日本アーンストアンドヤング
税理士法人入社
主に、日系多国籍企業や外資系企業に対する
国際税務コンサルティング
や、クロスボーダーM&Aにおける税務
デューデリジェンス・税務ストラクチャリング
業務に従事。
2011年 三浦誠税理士事務所開業。
現在に至る。
【事務所概要】
三浦誠税理士事務所
法人・個人に対する税務顧問業務のほか、
国際税務や組織再編税制・連結納税等の税務コンサルティングを提供。
「調書制度でどう変わる?国外財産の税務Q&A -所得税・相続税・贈与税のポイント-」(中央経済社) 「消費税個別対応方式の実務プラス90Q&A」(共著 清文社) |
|
|
|
|